2005 Fiscal Year Annual Research Report
東ゴンドワナにおける超高温変成作用の時間的空間的分布
Project/Area Number |
05F05066
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
板谷 徹丸 岡山理科大学, 自然科学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SAJEEV Krishnan 岡山理科大学, 自然科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | PTt evolution / Age mapping / Temperature zoning / UHT metamorphism / High-P metamorphism / Southern India / Sri Lanka / Granulites |
Research Abstract |
原生代末期ロディニア超大陸の分裂後に生じたゴンドワナ超大陸とその分裂の詳細は分かっていない。この時期は原生代末期の生物の多細胞・大型化と海水のマントルへの逆流事件の始まりと重なる。本研究をゴンドワナ超大陸の複雑な地体構造発達史を復元するプロジェクトを進める準備段階として位置づけ、東ゴンドワナに分布する超高温変成岩の時間的空間的な分布を明らかにすることを目的とした。 これまでに採集された試料コレクションを基に実施されたが、新たに、インド南部の調査と試料採集旅行を行い,その岩石学と年代学を実施した。その結果新しい知見を得た。 マドライ岩体は超高温変成作用を受けたがこれまでの最高圧力(17Kbを超える)を記録していることが分かった。岩体の上昇過程は断熱的であることからアセノスフェアーマントルからの可能性が示唆された。同じ地域にはチャルノカイトも産するが、それはコダイカナル泥質変成岩と密接に伴うチャルノカイトの部分溶融で花崗岩と新たなチャルノカイトが形成された。モナザイトのCHIME年代測定では中心部分に原生代中期を記録し、端には原生代後期の成長を示す結果が見られた。インド南部の地質調査の過程でザクロ石と藍晶石の巨大結晶を含む塩基性岩塊の露頭を発見した。超高圧変成岩の可能性を示唆する地質体であると判断している。この地域は超高温変成岩が記載されているので今回のこの種の岩石の発見は超高温変成岩と超高圧変成岩が共存している地質体の可能性が示唆された。 スリランカ中央高地の超高温変成帯をザクロ石-黒雲母地質温度計を用いて広域的な温度構造を明らかにした。既存のデーターを比較することで圧力構造と斜行していることも明らかになった。この構造はパンアフリカ変動時期(約550Ma)に形成された。
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Research Products
(5 results)