2006 Fiscal Year Annual Research Report
圧縮性乱流中のコヒーレント微細渦と階層構造に関する研究
Project/Area Number |
05F05077
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮内 敏雄 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Xinliang 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 圧縮性乱流 / 直接数値計算 / 微細構造 / 密度変動 / 超臨界 / 並列計算 / 乱流熱伝導 |
Research Abstract |
圧縮性乱流は,宇宙往還機やロケットエンジン,超臨界伝熱プロセスなどの高度な工学機器に観察される重要な現象であるが,理論的取扱いや詳細な計測が困難であることから,その詳細は未だ明らかにされていない.近年,研究者らの研究から,非圧縮性乱流中には普遍的な特性を有する微細渦(コヒーレント微細渦)が存在することが明らかにされており,乱流エネルギーの散逸やその間欠性に加えて,それらの階層的な構造が乱流場の大域的な特性においても重要な役割を果たしていることが明らかにされている.これらの構造は,圧縮性乱流における密度変動生成過程や膨張散逸過程を支配しているものと考えられる.そこで,本研究では,圧縮性一様等方性乱流及び圧縮性平行平板乱流の超大規模直接数値計算を行い,それらの結果から圧縮性乱流における普遍的な微細渦構造及びそれらの階層構造を明らかにすると共に,工学的応用を目指して,複雑流路における圧縮性乱流や超臨界流体等の直接数値計算を行うための高次精度数値解析手法の開発も併せて行うことを目的としている.平成18年度は,前年度に引き続き,スペクトル法を用いて圧縮性一様等方性乱流の大規模直接数値計算を行った.それらの結果から微細構造を抽出し,コヒーレント微細渦による乱流騒音の発生機構を明らかにするとともに,微細渦の回転平面内での密度変動及び膨張散逸特性等を明らかにした.また,高次精度有限差分法を用いて超臨界CO_2の乱流熱伝達に関する直接数値計算を行い,超臨界流体特有の物性値や密度変化がコヒーレント微細渦やそれらの階層構造等の乱流構造に与える影響を明らかにすると共に,超臨界CO_2の乱流熱輸送機構を明らかにした.
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Research Products
(4 results)