2005 Fiscal Year Annual Research Report
一般応力経路における未固結地盤材料の粘性の実験的研究とモデル化
Project/Area Number |
05F05090
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古関 潤一 東京大学, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DUTTINE Antoine 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 地盤材料 / 粘性 / 三軸試験 / 直接せん断試験 / 平均粒径 / 均等係数 / 粒子破砕 / 粒子形状 |
Research Abstract |
受け入れ研究者と外国人特別研究員の所属機関との間で実施してきた総合テーマ「地盤材料の粘性の実験的検討とその理論化」に関する系統的共同研究の一環として、次に述べる研究を実施した。 未固結地盤材料として粒度分布(平均粒径と均等係数)と粒子形状・粒子破砕性の異なる自然砂と人工粒状体(酸化アルミニウム)を対象とした三軸試験と定圧直接せん断試験を系統的に実施し、せん断速度をステップ状に急速に変化させた場合の粘性挙動を測定した。その結果、地盤材料の均等係数と粒子形状に応じて粘性特性が異なり、さらにその特性がピーク強度の発揮前後で変化する場合があることを明らかにした。 上記の一連の実験的研究の成果として特筆すべきは、「負のアイソタッチ粘性」を見出したことである。「アイソタッチ粘性」とは、材料のせん断応力〜ひずみ関係がひずみ速度の大きさに依存して変化する特性であり、通常は、ひずみ速度が小さくなるほど発揮されるせん断応力レベルが低下するが、これとは逆にせん断応力が増加するような特性を示す地盤材料もあることを世界で初めて実験的に示した。また、受け入れ研究者と外国人特別研究員らの研究グループで開発を進めている三要素モデルにおいて負のダッシュポット(粘性要素)を導入することにより、このような特異な挙動もモデル化が可能であることを示した。これらの発見と考察は、地盤材料のクリープ変形やクリープ破壊の研究において革新的な意義を有する。
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Research Products
(2 results)