2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05100
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
落合 庄治郎 Kyoto University, 産官学連携センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
M.S. Aly 京都大学, 産官学連携センター, 外国人特別研究員
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Keywords | ポーラス材料 / 応力 / ひずみ / 弾性率 / 変形 / 破壊 / セル |
Research Abstract |
発泡金属は高密度の空洞を内含する新工業材料で、衝撃エネルギー吸収能、音の減衰機能、さらには生体材料としての適合性など、従来材料にない独特の特性を有している。本研究では、ステンレススチール、銅、ニッケル発泡金属を用いてこれらの特性の発泡構造依存性について調べた。主な結果は以下のように要約される。(1)試料が0.5-2.0mmと薄いこと、空洞体積率が80%以上と高いことから、通常用いられているひずみゲージを接着する方法では、変形を拘束し,伸び計を用いると試料に損傷を与える恐れがある。また、クロスヘッドの変位からひずみを算出する方法では,測定系のひずみが加算されるため,試料自体のひずみを直接測定することはできない。本研究では、試料つかみ部に応力集中を与えない工夫を施し、レーザを利用した非接触伸び計を使用することにより、試料に損傷を与えることなく、精度良く応カ-ひずみ曲線を測定する方法を開発した。(2)上記手法を応用し、負荷-除荷試験における応カ-歪み曲線の弾性部の傾きからからヤング率を評価した。この実験により、ヤング率はひずみ増加とともに一旦上昇するが、最高値を示した後は低下することを明らかにした。またこの原因が、セルの変形によるヤング率の上昇現象と破壊による低下現象の重畳によるものであり、変形初期には前者、後期には後者が支配的になることを突き止めた。(3)さらに上記試験法とCCDカメラを併用して、負荷ひずみの増加に伴う破壊進行の様相を観察し、破壊を引き起こすクラックはセル壁の最弱部から生じ、破損したセルから隣接するセルの破壊が断続的に生じる現象を初めて画像で捉えた。これらの結果は、予想されてはいたが、画像として捉えた点に価値がある。
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Research Products
(4 results)