2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ構造生体コーティングのガストンネルプラズマ溶射
Project/Area Number |
05F05102
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 明 大阪大学, 接合科学研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MORKS HANNA Magdi F 大阪大学, 接合科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | プラズマ溶射 / アパタイト / 生体コーティング / ビッカース硬さ / 気孔率 / ガストンネル型 |
Research Abstract |
ガストンネル型プラズマ溶射により、ハイドロキシアパタイト(HA)膜を作製し、得られたHA膜についてその膜組織・構造及びその機械的特性を調べた。特に、このHA膜性質の溶射条件に対する変化を求め、以下の結果を得た。 1.ガストンネル型プラズマ溶射により、ハイドロキシアパタイト粉末の供給位置を制御することで、500μm以上のハイドロキシアパタイト(HA)膜が得られた。またXRDによるHA膜の構造解析により、もとのHA粉末と同様の結晶性の良いHA膜であることが確認された。 2.この場合、HA膜の断面写真は緻密で、基板を500Kで余熱することにより、大電流の500Aで密着力のよい膜が得られた。 3.プラズマ溶射入力の影響として、アーク電流依存性で言えば、電流が350Aまでは作製したHA膜のビッカース硬さは、Hν=200程度であるが、電流が増加すると、400A以上で急激に硬度が上昇し、アーク電流500Aでは、断面のビッカース硬さはHν=450程度となる。 4.この場合、画像解析システムにより測定したHA膜の皮膜断面の気孔率は、アーク電流の増加により低下する。低電流ではHA膜の気孔が多くp=30%であるが、電流値450A以上では、気孔率が急速に減少し、p=5%となり、高硬度で耐摩耗性のよいHA膜が作製される。 5.作製したHA膜の溶射距離依存性については、溶射距離Lが60mmから90mmにおいて測定した結果、断面のビッカース硬度はL=60mmではHν=450程度であったが、L=90mmではHν=300にまで低下した。この場合、皮膜断面の気孔率は大きくなり、HA膜の密着性も低下した。
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Research Products
(3 results)