2006 Fiscal Year Annual Research Report
乱流揺動計測用イメージング干渉計を用いたLHDにおける粒子異常輸送の研究
Project/Area Number |
05F05106
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
森下 一男 (川端 一男) 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MICHAEL C.A. 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 外国人特別研究員
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Keywords | 高温プラズマ / 乱流揺動 / イメージング / アーベル変換 / ヘテロダイン干渉計 / 位相コントラスト |
Research Abstract |
平成17年度に開発を行つた炭酸ガスレーザー位相コントラストイメージング法による乱流揺動計測に加え、平成18年度は密度分布を計測するための炭酸ガスレーザーヘテロダインイメージング干渉計を開発した。これらの計測器は核融合科学研究所の大型ヘリカル装置(LHD)において電子密度、および電子密度の乱流揺動をルーチン的に計測し、多くの研究者に貴重な物理データを供給した。ヘテロダイン干渉計の信頼性向上のために、機械的振動によるノイズをYAGレーザー干渉計で取り除くことに成功した。また、測定量は線積分値でありため、プラズマの閉じ込めを解析するために数値的なアーベル変換をおこなうプログラムを開発した。ヘテロダインイメージング干渉計と位相コントラストイメージング法を組み合わせることにより、LHDにおける電子密度の粒子閉じ込めを前者で評価し、粒子閉じ込めの物理機構を後者で実験的に明らかにすることに取り組んだ。その結果、以下のことがわかった。 LHDにおいて電子密度の空間分布は加熱入力や磁場構造により大きく変化する。密度空間分布はプラズマ中心部が尖鋭化した分布から中心部が凹んだ分布まで変化する。将来の核融合の運転にはプラズマの中心部での核融合出力を高くするために尖鋭化した分布が望まれる。実験の結果、中心部で温度勾配を平らにするか、または磁場構造の空間的な揺らぎ(磁気リップル)を下げることにより尖鋭化した分布を達成することができることがわかった。また、尖鋭化した分布と凹んだ分布では乱流揺動の空間構造も大きく異なることがわかった。理論モデルとの比較により、尖鋭化した分布では乱流揺動が尖鋭化を形成し、凹んだ分布では乱流揺動と粒子の衝突できまる温度勾配による粒子拡散のバランスで分布の凹みが決まる可能性を実験から見出した。
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Research Products
(3 results)