2005 Fiscal Year Annual Research Report
可視・赤外線領域反射光分析による果樹の水ポテンシャル・糖度の推定
Project/Area Number |
05F05110
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梅田 幹雄 京都大学, 農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KRISTON-VIZI JANOS 京都大学, 農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 水ポテンシャル / 水ストレス / ハイパースペクトル / 近赤外線 / 遠赤外線 / 糖度 |
Research Abstract |
ミカンとモモ等の果樹は、水分不足つまり水ストレスが高い状態で生育したほうが、糖度が増し商品価値が上がる。水ストレスは、水ポテンシャルの高さで表される。近年、選果場で近赤外線を使用して糖度が判別できるようになり、糖度の低いものは出荷できなくなっている。このため、果樹栽培にあたっては水ポテンシャルを把握しながら肥料や水分の管理を行うことが要求されている。 本研究はリモートセンシングの手法を用いて水ストレスを判定の実用化を目指している。 これまで、和歌山県農林水産技術センター果樹試験場の果樹園にて、3chCCDカメラで緑(550nm)、赤(670nm)の可視光線の情報、近赤外線(1000nm)反射率を測定し、遠赤外線測定カメラで2000nmの反射率を測定して、この反射率と水ポテンシャルの関係を分析してきた。 本研究では、これまでの測定方法に加えて、ハイパースペクトルカメラによる反射率測定を加えて、水ポテンシャル及びと糖度の予測を試みた。ハイパースペクトルとは、特定の波長だけでなく波長5nm刻みに反射率を測定するもので、緑、赤、近赤外線の3chカメラでは測定できなかった情報をとらえることができるとされている。今回は400nm〜1000nm間を5nmで撮影できるカメラを用いた。 実験は、これまでと同様、和歌山県農果樹試験場の果樹園にて11月に実施した。詳細な結果は現在分析中であるが、ハイパースペクトルカメラを用いることで、微妙な水ストレスの計測が可能となる結果を得ている。また、ハイパースペクトルカメラを用いることでこれまで実施してきた測定方法の変化の原因が把握できることの可能性が示唆されている。
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