2006 Fiscal Year Annual Research Report
有機ヒ素分解菌を活用した有機ヒ素汚染土壌の環境修復技術
Project/Area Number |
05F05114
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長谷川 浩 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAMESH Attinti 金沢大学, 自然科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ヒ素 / 環境修復 / 吸着 / 土壌 / 有害金属 / ファイトレメディエーション / 有機ヒ素 / 土壌改良材 |
Research Abstract |
無機ヒ素汚染が深刻なインド、バングラディシュにおいて、湿地中のヒ素を高濃度蓄積する高集積植物を探索し、浮遊植物のアズーラ、及び、コウキクサが適することを見いだした。これらの植物のヒ素吸収能力は、水生植物としては世界的に見ても卓越しており、湿地帯のファイトレメディエーションにおける使用が有望である。室内培養において種々の組成の培地を用いてヒ素の吸収メカニズムを検討した結果、ヒ素とリン酸が競争的に取り込まれること、まだ、植物の根の表面における鉄酸化物層にヒ素が濃縮されることを明らかにした。水中の溶存ヒ素は、根表面に形成される水和鉄酸化物へのヒ素の吸着を経由して、植物内に取り込まれることを見いだした。 また、本研究では、ヒ素のファイトレメディエーションの効率を上げるために、汎用的な土壌粒子を修飾して、間隙水や地下水に含まれるヒ素を高効率で吸着する新規土壌改良材を開発した。土壌粒子のモンモリロナイトの表面を鉄及びアルミニウムの水和酸化物でコーティングした土壌改良材は、3価及び5価の無機ヒ素に対する吸着能力が著しく向上した。また、有機ヒ素の吸着能力を向上させることを目的にモンモリロナイトの表面を有機酸で修飾したところ、ジメチルヒ素の吸着量が向上した。この2種の吸着剤を適当な割合で混合することにより、無機及びメチルヒ素の双方を同時に吸着回収できる吸着剤の開発が期待できる。本土壌改良材は、低コストで大量に合成できることから、土壌中の間隙水や地下水に含まれるヒ素を高集積植物の根圏に濃縮する効果が期待できる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Bacterial degradation of antibiotic residues in a marine fish farm sediment of Uranouchi Bay and phylogenetic analysis of the antibiotic-degrading bacteria using 16S rDNA sequences2006
Author(s)
Maki, T., Hasegawa, H., Kitami, H., Fumoto, K., Munekage, Y., Ueda, K.
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Journal Title
Fisheries Sci. 72
Pages: 811-820
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[Journal Article] Seasonal dynamics of dimethylarsenic acid degrading bacteria dominated in Lake Kibagata2006
Author(s)
Maki, T., Watarai, H., Kakimoto, T., Takahashi, M., Hasegawa, H., Ueda, K.
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Journal Title
Geomicrobiol.J. 23
Pages: 311-318
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