2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05115
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮坂 和男 北海道大学, 病院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
THA K.K. 北海道大学, 病院・外国人特別研究員
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Research Abstract |
本研究は、脳拡散テンソル画像の各パラメータの年齢群別の正常値を計測し、これを用いて各年代の標準化脳拡散テンソル画像データを作成すること、及び、この臨床応用を目的とした。 神経症状のない正常人ボランテイア132名(男性65人:女性67人、年齢=22-67歳)を対象とした。拡散テンソル画像を撮像し、fractional anisotropy(FA)やtrace画像を作成した。これら画像を標準化し、標準化脳拡散テンソル画像を作成した。現在は、この標準化脳拡散テンソル画像データを用いて、様々な疾患による白質異常を自動的に検出することを試みている段階である。 更に、我々はこれら正常人の拡散テンソル画像データを用いて、大脳白質の加齢に伴う変化を解剖学的部位毎に年代別に細かく評価した。その結果、内包後脚を除き、その他の部位で年齢と共にFAが低下し、traceが上昇することがわかった。これらの変化は多くの部位で40歳代から認められた。また、他の部位と比べて前頭葉白質ではより早期に変化を認めるなど、部位により変化の現れる時期や変化のパターンが異なっていた。この研究結果を、2006年2月に東京で行った第35回日本神経放射線学会で発表した。2006年5月には、シアトルで行う第14回国際磁気共鳴学会(International Society of Magnetic Resonance Medicine(ISMRM) 14^<th> Scientific Meeting & Exhibition)で発表する予定である。
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