2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05136
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大坂 武男 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AWAD Mohamed Ismail Mohamed 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 水処理 / 電気化学法 / 殺菌剤 / 電位差測定法 / ポテンシャルバッファ / オゾン / 過酸化水素 / 次亜塩素酸 |
Research Abstract |
本研究は,"potential buffer"を用いる水処理殺菌剤の新しい電気化学的同時分析法の開発とともに従来用いられている次亜塩素酸に比べて人体や自然環境に対する負荷が小さい活性酸素などの殺菌剤のオンサイト電解生成・除去法についての基礎の確立を目的とし,次の成果を得た。 1.potential bufferとしてI^-/I_3^-レドックス対を用いることにより2種類以上の殺菌剤(オゾン-次亜塩素酸-過酸化水素,オゾン-過酸化水素,次亜塩素酸-過酸化水素,過酢酸-過酸化水素など)が共存する系で,それぞれの殺菌剤を電位差測定法で同時分析できることを明らかにした。すなわち,I^-とI_3^-の初期濃度,pH,イオン強度,触媒を適当に選ぶことにより,電位変化と酸化剤(殺菌剤)濃度の相関性がネルンストの式から期待される結果と一致することを明らかにした。また,I^-とオゾン,次亜塩素酸および過酢酸の反応速度がI^-と過酸化水素のそれに比べて数桁大きいことをストップドフロー分光法で明らかにし,さらにI^-と過酸化水素との反応を促進する触媒としてモリブデン錯体が有効であることを見出した。 2.本方法が多価の有機過酸化物(過クエン酸など)の酸化能,濃度の評価にも適用可能であることを明らかにした。 3.potential buffer溶液と測定試料とのミリ秒オーダーでの迅速混合を可能にするミキサーシステムおよびそれに組み込むための電気化学検出部(3電極系)を試作し,電気化学系が正常に動作することを確認した。
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Research Products
(5 results)