2006 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイドーシス伝播機構解明と感染物質検出システムの開発
Project/Area Number |
05F05168
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
樋口 京一 信州大学, 大学院医学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
付 笑影 信州大学, 大学院医学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | アミロイドーシス / 疾患モデル / マウス / 伝播 / 線維構造 / トランスジェニックマウス / 検出システム / apoA-II |
Research Abstract |
アミロイドーシスは生理的構造を持つ蛋白質がアミロイド線維に会合し、傷害を与える「蛋白質の後天的な構造異常」が原因の新たな概念の疾患の総称である。プリオンと類似した「アミロイドーシスの伝播」の検証と機構解明のため、1)各種アミロイドーシスモデルとして新規の遺伝子改変マウスを作成する。2)従来のモデルマウスを改良し食品や環境中に存在するアミロイド線維構造物質の高感度、迅速検出システムを開発する、を目指して、本年度は以下のような研究を実施した。 1)R1.P1-Apoa2^cに改良を加えたトランスジェニックマウス(Apoa2^cTg+, Apoa2^<c/c>)を作成した。このマウスは血清Apoa2^cの濃度が高く、アミロイド線維の伝播について感度が有意に上昇していること(10^<-8>μg)が明らかになった。 2)透析アミロイドーシスのモデルマウス(hβ2MTg+, mβ2m^<-/->)にアミロイド繊維(Aβ2MやAApoAll)を投与してアミロイドーシスの発症が誘発されるかを検討した。AApoAll線維の投与でAApoAll線維の沈着が誘発され、その周囲にβ2Mの沈着が観察された。 3)反応性AAアミロイドーシスのモデルマウス(hSAA1Tg)を新規に作成した。現在系統の確立と基本的な解析を行っている。 4)ヒトプリオンプロモーターの下流にApoa2^c遺伝子を持つ、新規のトランスジェニックマウスを作成した。 5)熱ショックタンパク質を誘発するHSF1のトランスジェニックとノックアウトマウスを導入し、各種アミロイドーシスモデルマウスと交雑しアミロイドーシス発症との関連を検討した。 6)インターロイキン6(IL-6)ノックアウトマウスと各種アミロイドーシスモデルマウスと交雑し、感染・炎症とアミロイドーシス発症との関連を検討した。 7)アミロイドーシスの伝播経路として、筋肉や唾液中のアミロイド線維を確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Cross-seeding and cross-competition in mouse apolipoprotein A-II amyloid fibrils (AApoAII) and protein A amyloid fibrils (AA).2007
Author(s)
Yan J, Fu X, Ge F, Zhang B, Yao J, Zhang H, Qian J, Tomozawa H, Naiki H, Sawashita J, Mori M, Higuchi K
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Journal Title
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[Journal Article] Amyloidosis in transgenic mice expressing murine amyloidgenic apolipoprotein A-II (Apoa2^c).2007
Author(s)
Ge F, Yao J, Fu X, Guo Z, Yan J, Zhang B, Zhang H, Tomozawa H, Miyazaki J, Sawashita J, Mori M, Higuchi K
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Journal Title
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