2006 Fiscal Year Annual Research Report
運動と分岐鎖アミノ酸(BCAA)による骨格筋萎縮の抑制効果
Project/Area Number |
05F05171
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
下村 吉治 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BAJOTTO Gustavo 名古屋工業大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 筋萎縮 / タンパク質合成 / タンパク質分解 / 翻訳開始因子 / ユビキチン-プロテアソーム / S6K1 / MuRF-1 / MAFbx |
Research Abstract |
本研究の第二段階として、筋不活動(模擬微小重力)による廃用性筋萎縮に対する分岐鎖アミノ酸(BCAA)補充の効果を検討した。対象として5〜6週齢のSD系雄性ラットを用いた。ラットは対照群と6日間後肢懸垂群に分けられ、更に両群は、AIN-93G食(コントロール食)およびAIN-93G+5%BCAA食(BCAA食)の条件に分けられた。4つの群の実験最終日に、ペントバルビタールナトリウム麻酔下に、ラットから血液および抗重力筋であるヒラメ筋を採取した。なお、組織の採取前2〜4時間は絶食とした。ラット飼育中の一日あたりの摂食量はそれぞれの群の間に有意差が見られなかった。一方、後肢懸垂群ラットの成長率は、対照群のそれに比べて有意に低かった。後肢懸垂群ラットのヒラメ筋は著しく萎縮し、対照群に比べて〜50%の重量であった。しかし、体重およびヒラメ筋重量に対して、BCAA食の効果認められなかった。後肢懸垂群ラットヒラメ筋の総タンパク質絶対量(BCA法にて測定)および総RNA相・絶対量(A_<260nm>にて測定)は、対照群に比べて有意に低下した。一方、後肢懸垂群では、BCAA食ラットヒラメ筋の総タンパク質相・絶対量および総RNA相対量は、コントロール食ラットに比べて有意に高値であった。対照群ラットのヒラメ筋に比較し、萎縮ヒラメ筋の骨格筋特異的タンパクーユビキチンリガーセであるMuRF-1およびMAFbxのmRNA量(RT-PCR法にて測定)は有意に増加したが、BCAA食によるそれらの遺伝子発現抑制効果は認められなかった。以上の結果から、5%BCAA食は不活動によるヒラメ筋の萎縮を抑制しなかったが、筋総タンパク質量および総RNA量の低下を軽減したことから、筋タンパク質合成能力を保持できる可能性が示唆された。
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