2006 Fiscal Year Annual Research Report
光合成細胞のバイオポリマー生産関連遺伝子群の単離とバイオポリマーの実用的生産
Project/Area Number |
05F05176
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
内山 裕夫 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
UGWU Charles Uchenna 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 外国人特別研究委員
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Keywords | バイオポリマー / スクリーニング / UV / (R)-3-hydroxybutyric acid monomer / PHB / 光合成 / Cupriavidus necator / フォトバイオリアクター |
Research Abstract |
現在、社会的ニーズとして環境低負荷型の素材であるバイオポリマーの実用的リサイクル生産が切望されている。はじめに、光合成細胞の多彩なバイオポリマー生産能に注目し、光合成細胞の高濃度培養用のフォトバイオリアクターの開発や、種々のバイオポリマー生産およびPolymeraseの生産に関与する遺伝子群の単離と機能解析を試みたが、実用面での使用に耐えられる良好な結果を得ることができなかった。そこで、実用的な使用を考慮し、バイオポリマー高生産能を有する微生物の探索を試みた。その結果、Cupriavidus ecatorが選択され、炭素源としてSucroseあるいは米デンプン(古米)を用いて、本菌を培養した結果、PHBを40%(PHB/dry cell)の含量で生産する事ができた。また、51のジャーファメンターでもPHBの良好な生産が認められ、スケールアップが可能であった。 UVによる変異処理を本菌に行った結果、PHBのモノマー((R)-3-hydroxybutyric acid monomer[HB])を菌体外に分泌生産する変異株を得る事ができた(野生株では、モノマーの生産は認められなかった)。51のジャーファメンターを用いて本変異株を培養した結果、培養48hで150mg/lのモノマーを分泌生産する事ができた。本変異株のモノマー生産機構を解析した結果、(R)-3-HBdehydrogenaseとNADPやNADが重要な役割を果たしている事が示唆された。種々検討した結果、Lithium acetoacetateを基質として用い、本変異株の休止菌体を用いてバイオコンバージョンを行った結果、1800mg/lのモノマーが24hで生成した。本研究で生産したモノマーは純度の高いPHBを合成する際の材料となると伴に、医用材料やサプリメントとしての利用も可能であり、付加価値が高い。今後、本研究成果を背景に実用的な生産システムの構築を試みる予定である。
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Research Products
(4 results)