2005 Fiscal Year Annual Research Report
コムギとイネの種子胚発芽時におけるミトコンドリアバイオジェネシスの比較解析
Project/Area Number |
05F05187
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中村 千春 神戸大学, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NAYDENOV Nayden G. 神戸大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ミトコンドリア / チトクローム鎖 / シアン耐性鎖 / オールタナティブオキシダーゼ / 種子発芽 / パンコムギ / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
急激な呼吸鎖の発達を伴う種子胚の発芽過程は、植物ミトコンドリアの構造と機能の発達過程(ミトコンドリアバイオジェネシス)を解析する格好の対象であり、低温、低酸素分圧などの環境ストレス下での発芽および幼苗の生育など農業上重要な解析対象形質である。 本研究の目標は、コムギとイネを材料に、種子胚の発芽過程におけるミトコンドリアバイオジェネシスを、ミトコンドリア電子伝達系を構成する遺伝子群の発現動態から明らかにすることである。特に、シアン耐性酸化酵素であるオールタナティブオキシダーゼ(AOX)の役割を低温及び湛水ストレスで検証し、AOXの発現制御に関わる核とミトコンドリア間の情報伝達機構を明らかにする。 初年度の半年間は、本研究の基礎固めとして、以下の研究を行った。 コムギとイネの低温耐性品種と感受性品種(それぞれCSとM808および北陸142と兵庫北錦)を対象に、低温下での発芽を調査した。 上記品種を対象に、低温下でのチトクローム鎖とシアン耐性鎖の呼吸活性および両呼吸鎖に関与するミトコンドリア遺伝子発現を調査して、常温下でのそれとを比較解析した(投稿論文準備中)。 パンコムギのライムギ染色体添加系統とその両親を対象に、低温下での発芽を調査した。
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