2006 Fiscal Year Annual Research Report
SSRマーカー連鎖地図を利用したクロマツのマツ材線虫病抵抗性遺伝子群のQTL解析
Project/Area Number |
05F05203
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白石 進 九州大学, 大学院農学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HUANG P 九州大学, 大学院農学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | DNA分子マーカー / マイクロサテライト / 3塩基繰返し / マツ材線虫病 / 抵抗性育種 / クロマツ / 家系管理システム |
Research Abstract |
現在,1998年に選抜されたマツ材線虫病に対する抵抗性16個体(第一世代抵抗性クローン)をベースに第二世代抵抗性マツの開発を進めており,その中で使用する信頼性の高い家系管理システムの開発を行った。 前述の第一世代抵抗性16クローンから自然交配種子を採種し,単相胚乳(雌性配偶体)家系を作成し,前年度開発した2塩基繰返しSSR(simple sequence repeats,[CT]n)の分離を確認した。さらに,昨年に引き続き,TAC(triplex affinity capture)法とPIMA(PCR-based isolation of microsatellite assay)法を組合せた分析系を用いて,2塩基繰返しSSRの探索を行い,さらに約500の候補DNA領域を単離し,96個の2塩基繰返し配列を内在するDNA領域を得た。 一方,2塩基繰返しSSRに比べ,親子鑑定等で信頼性が高い3塩基繰返しSSRについて昨年度に引き続き調査した。その結果,[CTT]nの3塩基繰返しSSRにおいて,[CTT]n配列を含む数十塩基からなる配列がマツのゲノム中に高頻度で散在している可能性が明らかとなった。このマツゲノムに存在する散在型反復配列の特性を利用して,クロマツにおける[CTT]・3塩基繰返しSSRの開発法を検討し,効率的な開発系を確立した。この繰り返し配列の繰返し数は,最高で10回前後であり,非常に高い変異性を有するマーカーは今のところ得られていない。
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