2005 Fiscal Year Annual Research Report
ポジトロン断層撮影法(PET)による腫瘍・炎症の新しい診断・評価法の開発と応用
Project/Area Number |
05F05235
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
玉木 長良 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHAO Songji 北海道大学, 大学院・医学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | PET製剤 / 悪性腫瘍 / 炎症 / 糖代謝 / 核酸合成 / アミノ酸代謝 |
Research Abstract |
FDG-PET検査は悪性腫瘍の診断、病期分類、治療効果判定及び予後判断などに広くその臨床的有用性が認められている。しかしながら、FDGは悪性腫瘍のみならず、炎症組織、特に肉芽腫性炎症、または放射線治療後の炎症にも集積する。また病変へのFDG集積は血糖値の影響を受け安い。本研究は腫瘍及び炎症の診断・評価に向けた最適なPET製剤の開発、PET検査法の確立を目指すため、腫瘍における^<18>F-FDG、^<14>C-MET及び^3H-FLT集積を検討し、肉芽腫と比較した。 雄性Westar系ラットの左ひ腹筋にBCGを接種後19日目、或いはラット肝癌細胞(KDH-8)を移植2週間後に、ラットを一晩絶食させた。ダブルトレーサー(^<18>F-FDG+^<14>C-MET、或いは^<18>F-FDG+^3H-FLT)を尾静脈注射1時間後、屠殺し、病変組織と臓器の放射能(%ID/g/kg)を測定した。血液の血糖値はトレーサー静注時とsacrifice時に測定した。 腫瘍へのFDG集積は最も高く、METの2.7倍とFLTの4倍となった。肉芽腫は腫瘍と同程度のFDGとFLT集積を示した。腫瘍へのMET集積は肉芽腫より有意に高く、肉芽腫の約2.3倍となった。 肉芽腫へのMET集積は腫瘍より有意に低かった。臨床PET検査において、METは腫瘍と肉芽腫の鑑別診断に利用可能であることが示唆された。
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Research Products
(2 results)