2006 Fiscal Year Annual Research Report
フッ素症に罹患した歯に対するセラミックベニア修復の微小引張強さに関する研究
Project/Area Number |
05F05244
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
福島 俊士 鶴見大学, 歯学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RATNAWEERA P.M. 鶴見大学, 歯学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ポーセレンラミネートベニア / フッ素症 / 接着性レジンセメント / 微小引張強さ |
Research Abstract |
本研究は,歯の色が混濁している斑状歯の審美的修復方法としてポーセレンラミネートベニアを選択した場合の接着性を検討することを目的とした. 試料は健全歯および斑状歯(TFI 4-10)を用いて,それらのエナメル質を#600のシリコーンカーバイトペーパーを用いて接着面が水平になるよう注水下で研磨し,超音波スケーラーで清掃した.その後,5×5×1mmに製作したポーセレンラミネートベニア(VM7,VITA)を,2種類の接着性レジンセメント,クラパールLC(クラレメディカル)とリライエックスベニアセメント(3M)を用いてメーカー指示通りに接着した.修復用のコンポジットレジンをジグに固定させるためにセラミック上に5mm築盛した.製作した試料は24時間後Low speed cutterを用いて,1.25×1.25×12mmの四角柱に切り出し,測定用試料を完成させた.試料を微小引張試験用ジグに固定し,オートグラフ(AGS-5kND 島津製作所)を用いて接着強さを測定した.各条件30試料ずつ測定を行い,試験後破壊様相についても観察した.得られた接着強さについては,歯質と接着材の種類の2要因間で2元配置分散分析を行った. 統計解析の結果,斑状歯と健全歯間,および接着材間ともに有意な差は認められなかった.また,破壊様相で最も多く認められたのはポーセレン内の凝集破壊(44/120試料),ついで接着材とエナメル質との界面破壊(42/120試料)であった. 本研究の結果,健全歯でも斑状歯でも,またいずれの接着材を使用しても,微小引張強さには影響が認められないことがわかった.
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