2007 Fiscal Year Annual Research Report
幕末明治の日本初期写真史における外国人写真家の果たした役割
Project/Area Number |
05F05261
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高橋 則英 Nihon University, 芸術学部, 教授
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Keywords | 写真史 / 写真師 / 雇外国人 / 日欧交流史 |
Research Abstract |
文書関係資料調査は前年度に引き続き、横浜開港資料館、国立国会図書館、また国立公文書館、日本大学芸術学部図書館などで行った。 さらに今年度は北海道での調査を行い、北海道立文書館、北海道大学附属図書館北方資料室で、開拓使関係の文書を調査することができた。これにより、本研究の主たる研究対象である写真家Stillfriedの北海道での撮影行の経路および雇外国人としてのStillfriedの位置が明らかになった。 また藤沢市文書館でも調査を行ったが、これは横浜にCoking商会を設立したオーストラリア人貿易商Samuel Cockingの事歴を調べるためである。藤沢市他での調査により、Coking商会が横浜に工場を設立し湿板写真用コロジオンの製造を行っていたこと、また小西六写真工業(現コニカ)の創業者である杉浦六衛門との関係や、杉浦に写真業を始めるよう勧めたのがSamuel Cockingであったことなどが明らかになった。日本の写真を支えた写真産業の成り立ちの一端が明らかになったことは大きな成果である。 また写真資料の調査については、東京都写真美術館、東京国立博物館、スコットランド国立図書館などで実施した。 これらの調査の成果として論文2件、研究発表2件を行った。
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Research Products
(4 results)