2006 Fiscal Year Annual Research Report
日・比の比較による、人間の発達とライフコースに関する学際的な研究
Project/Area Number |
05F05271
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
末本 誠 神戸大学, 総合人間科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MISOLA NEHEMA KILAYKO 神戸大学, 総合人間科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 日・比の比較 / 生涯学習 / ライフ・コース / 学習権 / 元新人民軍兵士の社会復帰 / 被差別部落住民の学習要求 / APERA / HCセンター |
Research Abstract |
本研究では、日本とフィリピンの生涯学習に関する総合的な調査を基に、両国における生涯学習の特徴と問題点を明らかにしながら、比較研究の観点から人間の教育と学習に関するより原理的な問題を究明しようとする。具体的には(1)全般的な人間発達の条件 (2)生涯学習関連のスタッフの意識 (3)事例研究 (4)都道府県レベルの生涯学習関連施策を、内容として予定した。(1)は昨年度実施したので、今年度は(2)〜(3)に取り組んだ。(4)は次年度の課題とする。 (2)については日本とフィリピンにおいて、同一内容で大学・短大・企業・職業訓練機関・社会教育関係施設の受講者に対するアンケート調査を実施し、その結果の量的な解析を行った(一部途中)。また、同上の機関の管理者に対する聞き取り調査を実施し、政策決定段階での課題についての問題点の集約を行った。 (3)については、学習と成人のライフ・コースにおける変化との関わりを明らかにすることを目的に、「学習権」の観点から対象を絞った研究を実施した。日本では被差別部落の住民の学習要求、フィリピンにおいては帰順した元新人民軍兵士の社会復帰に関わる学習要求について、インテンシブな聞き取り調査を実施した。フィリピンの調査には、末本も参加した。 これらの調査結果は、(2)については2006年11月28日〜30日に香港で開かれた「アジア・パシフィック教育調査協会(Asia-Pacific Educational Research Association : APERA)」の年次研究大会で、ネヘマが報告した。また2007年2月21日に綜合人間科学研究科付設のヒューマン・コミュニティ創成研究センター(HCセンター)の研究会において、(2)と(3)についての調査結果の途中報告を行い、HCセンターの研究員と合同で論議した。
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Research Products
(1 results)