2007 Fiscal Year Annual Research Report
表現力の高いポイントカットと役割モデルによるアスペクト指向リファクタリングの改善
Project/Area Number |
05F05278
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
増原 英彦 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HANNEMANN Jan 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | アスペクト指向プログラミング / 関心事の発見 / 論理データベース / 横断的関心事の分離 |
Research Abstract |
本研究は横断的関心事をモジュラーなアスペクトに再構築するための支援系の作成を主なテーマとした。そのような支援系は既存のソフトウェアをアスペクト指向プログラミング化する際には不可欠である。その理由は、開発者が既存ソフトウェアを段階的にアスペクト指向コードに変換することを助け、結果としてソフトウェアのモジュール性を高め、コードの理解・維持・拡張を容易ならしめるためである。アスペクト指向再構築に関する研究の現状調査を行った結果、横断的関心事を発見する(アスペクト発掘)適切な手法がないことが分かった。横断的関心事は、通常プログラムの複数のモジュールに記述が分散し、他の関心事の記述と混在しているため発見することは容易でない。しかし、そのような関心事を発見することは、再構築のために必須のことである。 本研究ではそのための新しい手法として、プログラムを論理データベースにおける事実として表わし、横断的関心事を論理問い合わせ式として実現するものを提案した。論理問い合わせ式の実現部分については、ドイツBonn大学のGuenter Kniesel博士と共同し、彼らが開発しているJTransformerシステムを用いて作成した。現状では試作段階であるが、他の研究と比べると、我々の手法は高い実行性能を持っことが示せた。また、発掘のための手順もほとんどが自動化できるものとなった。さらに、この手法を基にして、発掘によって得られた結果を元に、半自動的に再構築を行うための統合的な手法を設計した。 論理データベースによる手法と並行して、テストプログラムの利用についても検討を行った。関心事発見につながる段階までは来ていないが、テストプログラムを用いたポイントカット言語の提案を行うなどの成果を得ている。
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Research Products
(2 results)