2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05285
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Research Institution | National Research Institute for Cultural Properties, Tokyo |
Principal Investigator |
石崎 武志 National Research Institute for Cultural Properties, Tokyo, 保存修復科学センター, センター長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KHALIL Magdi Elsayed Mohamed 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 保存修復科学センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 古墳 / 洞窟遺跡 / 保存対策 / 水分分布 / 水分特性曲線 |
Research Abstract |
本年度も、古墳墳丘部の水分移動に関するシミュレーション解析を行うために必要な、墳丘土や多孔質体の水分特性測定に関する実験を行った。試験試料として、高松塚古墳の石室に使われている石材と同じ奈良県二上山の凝灰角礫岩を用いた。水分特性は、水分飽和領域では、ハンギングコラム法、乾燥領域では、加圧盤法などで行った。測定により得られた水分特性曲線から体積含水率が10%以上の時は、これと平衡する相対湿度は、ほぼ100%になることが分かった。石室解体時に測定した側壁の重量から壁石の湿潤密度を測定し、今回試験に用いた凝灰角礫岩の乾燥密度の平均値を用いて計算すると、体積含水率は、ほぼ20%となった。これと平衡する相対湿度は、100%となる。この結果は、石室内の相対湿度の測定値が、ほぼ100%であることと対応している。これらの結果は、平成20年3月に出版された保存科学47号で報告した。
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Research Products
(1 results)