2007 Fiscal Year Annual Research Report
全球規模での温暖化による沿岸地下水質の影響と総合評価
Project/Area Number |
05F05289
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
風間 聡 Tohoku University, 大学院・環境科学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SARUKKALIGE Priyantha Ran 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 塩水浸入 / 気候モデル / 地下水 / 気候変動 / 人間活動 / 将来予測 / 水質 |
Research Abstract |
全球規模の適用のためのGCM(大気循環モデル)の利用準備を行った.GCMの計算結果はインターネット上で公開されているHADCM3モデルによるSRES-A2の温暖化シナリオに基づいた将来予測を利用した.このモデルのデータに対応できるように地質や土地利用データを作成した.その後,構築された水文+水質+塩水浸入モデルの改良を行い,全球へ適用した.降水イベント(豪雨や少雨)毎にモデル結果と観測データを比較して検証し,モデルの問題点の改良をした.この結果,中央アメリカやオーストラリア北部において,2100年に顕著な地下水資源の減少が見られた.また,気候帯毎に将来の感度を調べたところ,中央アメリカと南アジアにおいて感度が高く,脆弱性の高いことが示唆された.これは人口増加も影響している. シミュレーションに様々な条件のデータを入力して,全球への適用を行い地下淡水資源の増減や汚染状況のマップの作成を試みた.特に沿岸地下水の減少が激しい地域において観測データを収集し,モデルの適用性について議論している.人口増加や土地利用の改変シナリオを用いた場合の地下淡水資源の増減や水ストレスのマップのアルゴリズムの開発を行っている.これらの結果によって,地域間の比較が行え,気候区分と人間活動の影響の把握が期待されている. これらグローバルな結果の検証のため,メコン川下流域とスリランカ,ワラウィ川流域のおいて,地域スケールの解析を行った.その結果,モデルの有効性が示されるとともに,地域レベルにおいても本手法の有効性が示された.
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Research Products
(4 results)