2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05295
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐伯 修 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SADYKOV Rustam Rasikhovich 九州大学, 大学院数理学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 特異点 / 同境群 / 分類空間 / スペクトラム / ループ空間 |
Research Abstract |
特異点型の集合Jに対し,可微分多様体間の可微分写像でJ型の特異点しか持たないものをJ写像という.同様に二つのJ写像の間の同境がJ写像として取れるとき,それらはJ同境であるという. 本研究課題では,J写像に対する同境原理を導入することにより,大域的特異点論の懸案の問題であったJ写像のJ同境類の分類空間の構成に,いくつかの場合に成功した.ここで言う分類空間とは,点付き空間B_Jであって,与えられた点付き多様体MへのJ写像のJ同境類からなる集合が,点付き空間の間の連続写像のホモトピー集合[M,B_J]と同一視されるものである. 本研究ではJに弱い条件を仮定して,以下のことを示した. (1)余次元が負の場合は折り目特異点を含むと仮定すると,分類空間B_Jが,余次元の符号に関わらず存在する. (2)各分類空間B_Jは無限ループ空間のホモトピー型を持つ.特に,各同境関手はEilenberg-Steenrodの公理を満たす一般化されたホモロジー理論に拡張できる. こうした結果により,具体的な計算を実行するための準備が整ったと言える.たとえば,Jが幾何的によくわかった特異点から成る集合の場合,対応する有理J同境群が実際に計算できる.さらに,今回の結果を用いれば,ある種の同境群が完全に計算できたり,あるいは球面のホモトピー群などの古典的な群の計算に帰着できたりする可能性が大いに期待される.
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Research Products
(2 results)