2006 Fiscal Year Annual Research Report
実験室・宇宙の複雑プラズマ放射吸収スペクトルの物理モデル研究とコード開発
Project/Area Number |
05F05300
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高部 英明 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Feile 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 外国人特別研究員
|
Keywords | 光電離プラズマ / 非平衡原子過程 / 宇宙物理 / レーザー / 速度方程式 / 分光学 |
Research Abstract |
今年度は光電離非平衡プラズマの原子過程を計算するための計算プログラムの開発を中心に行った。まず、原子モデルは時間依存の電離・再結合過程を解くためにはScreened Hydrogenic Model(SHM)を採用した。主量子数は10まで取り込む。時間依存のコードを解析し、実験のデータに合わせて時々刻々変化する電離状態および各イオンの励起状態を計算で求めた。この計算データから各主量子数の内部へ妥当なモデルで配分し、それぞれのイオシによる放射スペクトルを計算するべく、HULACコードを私用した。これには核融合科学研究所の加藤助手に教授していただいた。電離度の分布については米国サンディア国立研究所の実験データと比較し、良い一致を確認した。後半では輝線スペクトルの分布であるいわゆるVoightプロファイルのモデリングをしていたが、コードは完成したが、計算の工夫が必要(時間が掛かりすぎる)なため、当面はローレンツ分布を採用してスペクトルを書くこととした。実験は10月に阪大の大型レーザーで、12月には当初予定していなかったが、上海の大型レーザー実験ができた。これら自前のデータとの比較が来年度の仮題である。来年度11月で任期が切れるので、それまでに論文を仕上げる予定である。
|