2006 Fiscal Year Annual Research Report
極性分子ボース・アインシュタイン凝縮体の生成とその量子計算機への応用
Project/Area Number |
05F05316
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 義朗 京都大学, 大学院理学研究科, 助教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AJAY Wasan 京都大学, 大学院理学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | レーザー冷却 / Yb / Li / 光会合 / フェルミ統計 / 分子 / ppKTP / 量子計算機 |
Research Abstract |
レーザー冷却したYb原子およびLi原子から、光会合等の手法により、超低温分子を生成し、hetero核分子の特異な性質を明らかにするとともに、さらにそれを拡張性のある量子計算機実現の切り札にしようというものである。これまでの生成された分子は、フェルミ粒子同士、ボース粒子同士、であるため、分子としてはボース統計性に従うものであるが、2原子分子の一方がフェルミ粒子の時には、分子として、フェルミ統計性に従うことになり、その振舞いは大変興味深い。また、異なる原子からなる分子の場合は、電気双極子モーメントを有し、この系において期待されている量子計算機への応用を実験的に試みる 本年度は、まず、本研究で使用するレーザー冷却用のレーザー光源の準備を進めた。具体的には、Yb原子のレーザー冷却用の399nm用光源を、798nmの外部共振器型半導体レーザーとそのテーパーアンプのシステム、さらにPPKTPを用いたコンパクトかつ安定な光源系を開発した。 さらに、Li原子のレーザー冷却用の671nm用光源を、外部共振器型半導体レーザーにより生成することに成功した。 今後はこのシステムを用いて、CO2レーザーによるYb原子の光トラップおよび蒸発冷却を行い、超低温Yb原子を生成し、さらにボースアインシュタイン凝縮やフェルミ縮退の生成を試みる。
|
Research Products
(4 results)