2005 Fiscal Year Annual Research Report
大陸分裂の初期テクトニクスをアフリカ大陸アファーに探る
Project/Area Number |
05F05319
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
乙藤 洋一郎 神戸大学, 理学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIDANE Tesfaye Birke 神戸大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 古地磁気 / テクトニクス / 大陸 / 中国 / 中生代 |
Research Abstract |
1.古地磁気測定: エチオピア南部、ケニアとの国境に近いMaji周辺に分布する凝灰岩と砂岩からなる層厚21mの堆積層から、49層準の堆積岩試料を方位をつけて採取した。動物化石とK-Ar年代から、この層準は2Maの年代をしめす。49層準において、各層準から一辺1.5cmの立方体を2個以上切りだし、残留磁化測定のための試料とした。残留磁化を、神戸大学の超伝導磁力計で測定した。交流消磁を行い、2次磁化は40mTで取り去ることができた。Matsuyama chronの層準にあたるために、ほとんどの試料は、偏角180度、伏角8度の逆帯磁を示した。連続する3層準で逆帯磁から90度はなれた残留磁化方向をもとめることができた。あらたなエクスカーションの発見か、Reunion sub chronの可能性が考えられる。今回の予備実験にもとづき、異常な残留磁化方向がみつかった連続する3層準近傍の層準の詳細な試料採取をとおし、あらたなエクスカーションあるいは、Reunion sub chronの詳細な研究ができることがわかった。 2.地質調査と岩石試料採取 エチオピアリフトのなかでも、2箇所を研究対象地域として着目した。アファー三角帯のなかのAisha block周辺と中央エチオピアリフトのGona周辺において、リフト内部に分布するOligoceneの厚い溶岩層のブロック群を、古地磁気学のために試料採取した。リフト形成において、リフト内部の溶岩ブロックの回転の様子を古地磁気学の方法で求め,リフトに貫入するマグマの運動を見積もることを目的とした。 2006年、2月15日から28日までAisha block周辺で、3月1日から20日まではGona周辺で、岩石試料採取をおこなった。この間、60箇所で620個の古地磁気学の岩石試料を、エンジンドリルを用い採取した。
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