2006 Fiscal Year Annual Research Report
大陸分裂の初期テクトニクスをアフリカ大陸アファーに探る
Project/Area Number |
05F05319
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
乙藤 洋一郎 神戸大学, 理学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIDANE Tesfaye Birke 神戸大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | アフリカ / 磁気層序 / Reunion subchron / 古地磁気 / エチオピア / 大陸東縁部 |
Research Abstract |
1.古地磁気測定: エチオピア南部、ケニアとの国境に近いオモ渓谷に分布する760mの層厚をもつShungura Formationの下部の250mにわたりAからLと名づけられた12メンバーを研究対象とした。残留磁化を、神戸大学の超伝導磁力計で測定した。2次磁化は、熱消磁では390℃で、交流消磁では40mTで取り去ることができた。250mの層のなかに3つの正帯磁層がみつかり、下部層よりR3-N3-R2-N2-R1-N1の極性変化を示した。この層の中で、Ar/Ar年代が求まっていることから、正帯磁層の年代を予測した結果、N2は2.04-2.07MaでありN3ha2.12-2.19Maであること、そしてN1の底部は1.93Maであった。このことから、N1はOlduvai subchronであり、N2とN3はReunion subchronであることがわかった。この年代はReunion subchronにたいして従来の推測にくらべより精確な年代値をあたえることになった。この研究結果は12月に開催されたAGUの秋季大会で口頭発表し、Earth Planet.Sci.Lett.に投稿した。 2.試料採取: 1回目:2006年10月31日〜11月21日。テスファイ博士を含め4人で調査隊を構成した。エチオピアのリフトバレーに内部に堆積した鮮新・更新生層の磁気層序をあきらかにすることを目的として、溶結凝灰岩と玄武岩溶岩層の試料採取をおこなった。この間、約60箇所で600個の古地磁気学の岩石試料を、エンジンンドリルを用い採取した。 2回目:2007年2月18日〜3月1日。エチオピア・ゴナにおける磁気層序学の試みを行うために、テスファイ博士を含め2人で調査隊を構成した。ここからはルーシーなどの人類化石が産出しており、人類化石に磁気層序学から年代をあたえることができる可能性がある。
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