2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05329
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 静雄 京都大学, 国際融合創造センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呂 建国 京都大学, 国際融合創造センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 酸化亜鉛 / 結晶成長 / ナノ構造 / 伝導性制御 / アクセプタドーピング / 補償欠陥 / ナノ構造制御 / p型伝導 |
Research Abstract |
本研究は、ZnO系半導体におけるナノスケールでの物性制御によって、p型伝導をはじめ新規な光・電子物性を創成することを目的とするものである。 1.成長方法として、ミストCVD技術が有望であると考えられる結果が得られた。この技術は成長時に酸素の過剰圧を加えることができるため、酸素空孔の低減に有効である。これまでこの技術はガラス基板上多結晶の成膜に用いられてきたが、サファイア基板の利用によって単結晶ZnOが得られることがわかった。 2.ミストCVD法によりZnOナノ粒子が得られることがわかり、成長温度が400、500℃において平均直径はそれぞれ10、5nmであった。ZnO薄膜と比較してフォトルミネセンス発光の短波長シフト(320nm@15K)と長い発光時定数(2ns@15K)が得られ、量子効果による高効率の発光再結合を生じることが明らかになった。 3.ZnOのp型化を目指し、ガラス基板上にミストCVD法で成膜されるZnO薄膜に対して窒素ドーピングを行った。成膜後の熱アニールにより、正孔密度10^<16>-10^<17>cm^<-3>のp型ZnO薄膜が得られた。、SIMS測定により、アクセプタに結合している水素が活性化を妨げており、これを熱アニールで除くことでアクセプタとしての効果を示したことが示唆された。 4.ZnO薄膜にAlまたはGaのドーピングを行うことで、電子密度10^<18>cm^<-3>台の低抵抗薄膜が得られた。ドーピング量の変化による禁制帯幅の変化を明らかにした。 5.Au微粒子を触媒としたVLSプロセスによって、直径10-50μmのナノロッドの作製が可能となった。
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Research Products
(2 results)