2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05329
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 静雄 Kyoto University, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LU Jian Guo 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 酸化亜鉛 / ミストCVD法 / 導電性制御 / ドーピング / アクセプタ / 熱処理 |
Research Abstract |
本研究では、酸化亜鉛(ZnO)半導体のナノレベルでの構造制御を通じて、新しい物性を実現してデバイス応用につなげることを目的として行ったものである。ZnOはさまざまな興味ある物性を持っが、ガラス基板上の透明トランジスタへの応用が一つの重要な課題となっている。そこで本研究では、透明トランジスタの実現上不可欠なn型およびp型の伝導性制御に関して検討した。結果を以下にまとめる。 1.ZnOの導電性制御にと.ってバックグラウンドとなる酸素空孔を抑える必要がある。この観点から成膜時の酸素分圧が高いことを特徴とするミストCVD法を基本成膜技術として選び、深い準位からの発光が見られないZnO薄膜を得た。 2.n型ドーパントとしてGaおよびAlを選びZnO、ZnMgOいずれについても低抵抗薄膜を得た。またバースタインモス効果を観測した。 3.ZnOで問題になっているp型ドーピングを試みた。ドーパントにはNを用いた。熱処理に伴う電気特性の変化とSIMS測定結果とを総合して、(i)NとともにHが混入してアクセプタを不活性化している、(ii)500度前後の熱処理によってHが離脱してアクセプタが活性化しp方を示す、(iii)高温熱処理ではNが脱離して欠陥となりn型になる、という結果が得られた。p型化したことはpn接合の形成および電界効果によっても裏づけられた。
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Research Products
(4 results)