2007 Fiscal Year Annual Research Report
高強度パルスレーザーによる新規材料プロセシング創生とその理論的解析
Project/Area Number |
05F05334
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小原 實 Keio University, 理工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NEDIALKOV N.N 慶應義塾大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | フェムト秒レーザー / FDTD / 表面プラズモンポラリトン / サブ波長加工( / ミー散乱 / 近接場加工 |
Research Abstract |
金微粒子をシリコン基板にスピンコートし共鳴波長のレーザーを照射すると、シリコン上に増強局在場が生じる。入射レーザー強度がシリコンのアブレーションしきい値以下でも、金粒子直下では、ナノスケールのアブレーション加工ができる。この近接場が周囲の誘電率、鏡像電荷、分極率などのパラメータの影響を受け、近接場分布ならびに増強度が変化することを理論的・実験的に解明し、ナノアブレーションプロセシングを実現することが希求されている。 基板材料として、半導体のシリコン、誘電体として溶融石英、金属として金を選択し、誘導近接場の特性を、マクスウェルの方程式をFDTD法(Finite Difference Time Domain Method)で解き、詳細に解析した。さらに入射レーザーの偏光特性が、局所電場の分布に与える効果も明らかにした。さらに、実験でもこの解析結果が正しいことを実証した。実験ではシリコン基板に、種々の直径の金微粒子をスピンコートし、800nmのフェムト秒レーザー並びに400nmの第2高調波を照射し、異種基板、粒子径、波長、偏光、照射強度のナノホール作製に対する効果を実験的に明らかにした。さらに、金属粒子の2次元配列のプラズモンポラリトン波の結合についても理論的解析・実験的検証をおこない、新規な成果を得た。以上の成果は引用頻度の高い国際的な論文誌に論文として発表し好評を得た。
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Research Products
(5 results)