2006 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質シリコン触媒支持層改良によるシリコン電極薄型燃料電池の高性能化
Project/Area Number |
05F05338
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
早瀬 仁則 東京理科大学, 理工学部, 講師
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BRITO Neto J.A. 東京理科大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 燃料電池 / 触媒・化学プロセス / マイクロ・ナノデバイス / 多孔質シリコン / 陽極酸化 |
Research Abstract |
前年度の研究により、湿式めっきによりシリコンと白金を置換して、安定して多孔質シリコン層を多孔質白金層へ改質することが可能となった。本年度は、この技術を確実にし、下記の展開を進めた。 ・多孔質層厚の増大 ・電解めっき併用による表面積拡大 ・他金属への適用 層厚の増大は、科学的および触媒層の強度を保つ点から、どの程度の厚みの多孔質白金層を得られるのかに関心があった。60μm厚の白金多孔質層が得られたが、これは陽極酸化電流を一定と限定したため、多孔質シリコン層側の限界の厚さであり、さらに厚い層が形成できる見込みが得られた。また、電解めっき併用により、30%程度の表面積増大が見られた。電解めっきのパルス幅が短い場合に表面積増大傾向が強かった。さらなる検討により、表面積を拡大出来ると考えている。 同様のめっき手法による他金属の多孔質層形成について、本年度は金,パラジウム,ルテニウムの3種類を検討した。塩化金を使用した場合、金の析出が早く、表層にのみ金の堆積が見られ、多孔質シリコン内部での金析出はほとんど見られなかった。そこで、析出速度を下げることを狙って、エチレンジアミンと金の錯イオンを形成し、これをめっき液にした。この結果、多孔質シリコンの形状と類似した多孔質金層が得られた。この際、多孔質シリコン層表層に形成されるマイクロポーラス層を除去する必要があることがわかった。析出形状の変化は、極めて興味深い現象であり、今後、さらなる検討が必要である。パラジウム、ルテニウムの場合には、多孔質金属層が形成出来ることを確認した程度であり、合金触媒を目指し研究を進める予定である。
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Research Products
(6 results)