2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境に配慮した製品のライフサイクル設計手法の統合化
Project/Area Number |
05F05339
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木村 文彦 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FARGNORI Mario 東京大学, 大学院工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 環境配慮設計 / ライフサイクル設計 / ライフサイクルシミュレーション / 循環型生産 / リサイクル / リユース / 設計工学 / 生産工学 |
Research Abstract |
前年度には以降の研究展開の基礎として、既存の環境親和性設計やライフサイクル設計手法を調査・展望し、製品利用・回収・廃棄段階を主として統合的な製品ライフサイクル設計手法開発の基礎として考慮すべきライフサイクル要素を整理・抽出して、あるべきライフサイクルシナリオの検討を行った。上記の成果を基に本年度は、環境に配慮した製品ライフサイクル設計手法の統合化を目指して、既存手法を体系化し、計算機支援ツールを検討した。 ライフサイクル設計においては、局所的な改善が必ずしも大域的な最適化には繋がらないことが大きな問題となる。設計の初期段階から、製品の全ライフサイクルを明示化、可視化し、積極的にさまざまなライフサイクルシナリオを設定して、ライフサイクル全体の環境負荷を動的に評価するライフサイクルシミュレーションを行って、大域的な最適化を追求するような方法論が望まれている。本研究では、包括的なライフサイクルモデリングを介して、各種のライフサイクル設計手法を統合化し、目的に応じて適切な設計手法が選択できるような計算機支援の考え方を研究した。計算機支援のソフトウェアプラットフォームとして実現は次年度の課題である。 LCA (Life Cycle Assessment)は確立した手法であるが、ライフサイクル全体を平均して捉えている。そのため、製品や技術、社会などのさまざまな変化に対応して、たとえば環境負荷低減を妨げるボトルネック要因を抽出することなどは難しく、また、環境負荷のみに着目しており、製品やライフサイクルの効用を明示的に扱わないために、評価単位の設定があいまいになる問題点がある。ライフサイクル設計に適した評価基準を分析し、評価範囲やモデル化の手法などを検討した。ライフサイクル評価に適切な評価手法の枠組みを検討し、標準的な手法に整理するための基礎資料を整備し、関連する研究会などで議論した。
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Research Products
(3 results)