2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05341
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丸山 茂夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DUONG Hai Minh 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 単層カーボンナノチューブ / 垂直配向膜 / アルコールCVD法 / 複合材料 / 熱伝導 / Nanotube Spinning / 電気伝導 |
Research Abstract |
単層カーボンナノチューブ(Single-walled Carbon Nanotubes, SWNTs)の生成及びその複合材料等の新しいバルク材料への応用に関する研究を行った.SWNTの生成は,ディップコート法により触媒を担持した石英基板上に,アルコールCVD法を用いて行った.その結果,非常に純度の高い垂直配向単層カーボンナノチューブ(Vertically Aligned Single-Walled Carbon Nanotube, VA-SWNT)の生成に成功した.得られたVA-SWNTを電子顕微鏡により観察した結果,欠陥や不純物の少ない長さ約25-37μmのVA-SWNTが観察された.また,ラマン分光測定により,直径が2.0nm程度であることが確認された. 近年のSWNTに関する研究の著しい発展により,SWNTの基礎的性質が明らかになると同時に,多岐に渡る応用への期待が高まっている.その中で,本研究ではSWNTを用いた新しいバルク材料を開発し,その性能を評価することを目的とし,対象としてSWNTを編むことによって作られるSWNT糸,及びSWNTを樹脂に混合した複合材料を取り扱った.これらのバルク材料は個々のSWNTの高い機械,電気伝導,及び伝熱特性を反映して,優れた性能を有することが期待される. VA-SWNTを編むことによってSWNT糸を作り,それらの特性評価を行うための実験装置を開発した.VA-SWNTの側面(水平方向)に接触させたモーターの軸をVA-SWNTから除々に離すことによって,複数のSWNTより一本のSWNT糸を編むことを試みた.軸の回転を調整することで高い摩擦抱合力が達成できる.一方,ポリメタクリルイミド,ポリエチレン,及びポリスチレン等の樹脂に高純度のSWNTを混合して複合材料を作り,それらのVA-SWNTへの浸透の度合いや熱的安定性の詳細を調べた.
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