2005 Fiscal Year Annual Research Report
二成分ナノ流体を用いた高効率エネルギー変換システムに関する研究
Project/Area Number |
05F05342
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
柏木 孝夫 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JIN-KYEONG Kim 東京農工大学, 大学院生物システム応用科学教育部, 研究員
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Keywords | 二成分ナノ流体 / 界面活性剤 / 熱及び物質移動解析 / アンモニア-水 / バブル式吸収器 |
Research Abstract |
ナノ粒子と界面活性剤の利用は,吸収システムにおいて熱や物質の移動を促進させるための,最も期待されている技術の一つである.既存の研究では,ナノ粒子や界面活性剤の添加により吸収速度が増加するということが示されている.特にナノ粒子と界面活性剤の効果は有効吸収率として,定量的に示される.有効吸収率とは,二成分混合冷媒にナノ粒子を添加した二成分ナノ流体に対する界面活性剤の効果を表す指標である. 本研究の目的は,二成分ナノ流体と界面活性剤を使用したバブル式吸収器における熱及び物質移動の解析,小型のアンモニア-水バブル式吸収器の設計,バブル式吸収器の大きさの違いによる二成分ナノ流体と界面活性剤の効果の検討である.界面活性剤を添加した二成分ナノ流体の効果は,過去の実験データより得られた有効吸収率に関する相関式を用いて検証された.ナノ粒子と界面活性剤の種類と濃度は重要なパラメータとして考えられる.シミュレーションの結果,界面活性剤の添加により吸収器の大きさを74.4%削減することができ,一方,二成分ナノ流体の利用は吸収器の大きさを63.6%削減することができることがわかった.二成分ナノ流体と界面活性剤を組み合わせた場合には吸収器の大きさを77.4%削減することができた.したがって,吸収器の大きさという観点から考えると,二成分ナノ流体と界面活性剤を組み合わせたものが,今回検討した技術の中で最も適しているものであると結論付けることができる.
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