2007 Fiscal Year Annual Research Report
可変減衰と可変ばねによるセミアクティブ振動制御に関する研究
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05F05345
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松久 寛 Kyoto University, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU Yanqing 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 振動絶縁 / MRダンパ / セミアクティブ制振 |
Research Abstract |
振動絶縁において,支持部の減衰を変化させることは容易であるが,剛性を変化させることは難しい.そこで,減衰を変化させることによって見かけ上の剛性を変化させるシステムの構築が本研究の目的である.ここで,MRダンパを使用して,剛性と減衰が独立に制御できるシステムを提案した.絶縁支持部の減衰及び剛性特性を理論的に解析し,MRダンパのOn-off制御を行った時の振動絶縁性能を数値シミュレーションで確認した.また,実験装置を作成し,加振台を用いて振動伝達率を測定した.正弦波加振,ランダム波加振とも計算値と実験値を比較して,本手法の有効性と理論解析の妥当性を検証した.並列のばねとMRダンパ(これを剛性スイッチと称す)の1セットとばねを直列につなぎ,これら全体とMRダンパ(これを減衰スイッチと称す)を並列に配置した.これにより,剛性スイッチでシステムの剛性を,減衰スイッチでシステムの減衰をほぼ独立に制御することが可能となる.実験装置を加振台の上に設置して振動伝達率を測定した.正弦波加振,ランダム波加振とも計算値と実験値は極めてよく一致しており,本手法の有効性が確認された.パッシブ(MRダンパが常にoffまたはonの時)とセミアクティブ制御(減衰をon-off,剛性をon-off,減衰および剛性をon-offの3種類)を比較し,減衰および剛性の同時制御の振動絶縁効果が最も高いことを確認した.とくに,共有振動数近傍での制振性能がすぐれていた. また,提案した手法を自動車のサスペンションを想定した2自由度振動系に適用して実験と数値シミュレーションを行った結果,提案した手法が2自由度振動系においても高い振動絶縁効果を示すことを確認した.
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Research Products
(5 results)