2005 Fiscal Year Annual Research Report
テレプレゼンスからネットワークを介した制御システムへの新展開に関する研究
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05F05355
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤田 政之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HIRCHE Sandra 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ネットワーク型制御システム / テレプレゼンス / むだ時間 |
Research Abstract |
本年度は,ネットワークを介したハプティック制御システムに時間遅れがあったとしても,安定となるような制御系設計をおこなった.ハプティック制御システムは,遠隔操作や医療支援ロボットの実現のために重要であり,テレプレゼンス(遠隔実在)技術の中核をなすものである.この制御システムでは,触覚・力覚センサで計測した情報をネットワークを介して遠隔地にあるコントローラへ伝送することになるが,このときネットワーク通信における情報伝達遅延や情報パケットの欠落などにより,制御システム全体が不安定になってしまうことがある. この重要な問題に対して,ハプティック制御システムのもつ「受動性」という性質に着目することにより,特に通信遅延がある場合でも安定に動作する画期的な制御方法を提案した.この「受動性」という性質を用いることにより,外乱抑制やロバスト性に対してもより効果が表れてくると考えられる.さらに本年度は制御則の有効性を検証するためにハプティック制御システムに対してシミュレーションをおこなった.実験検証するための実験環境の構築にとりかかった. さらに,情報ネットワーク資源の質(Quality-of-Service, QoS)に着目し,システムの性能がコストも含めて向上するような問題設定をおこなった. また,レベルの高い国際学会に参加し,関連する研究者と活発な議論を交わした.さらに,海外だけではなく,国内においても講演会を開いて発表することで,日本の優秀な研究者と議論を交わし,理論の発展をめざした.
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Research Products
(2 results)