2007 Fiscal Year Annual Research Report
浅層トンネル掘削における施工過程、概存構造物荷重および3次元効果の影響
Project/Area Number |
05F05359
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
中井 照夫 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHAHIN Hosain 名古屋工業大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | トンネル / 地盤と構造の相亙作用 / 弾塑性解析 / 土の構成式 / 有限要素法 / 地表面沈下 / 土圧 / 地盤の変形 |
Research Abstract |
都市部での再開発では地下空間の利用は欠かせない。その上、都市部では既存構造物が多く、空間的制約もあり、非開削で地下空間を創造する必要がある。また、その地ド空間は従来の線形状のものだけでなく広がりを持ったものが求められることが多い。さらに、地下空間建設では単に地下空間の安定だけでなく、既設構造物への影響を避けることが重要となる。一方、現状の設計法では安定を考えるときは剛塑性体を仮定する安定解析法で、地盤の変形は弾性あるいは簡単な弾塑性体を仮定して評価している。しかしこのような木に竹を接ぐような方法では、合理的な地下空間設計法の確立は難しい。 本研究では、地盤材料の力学特性を的確に評価できる構成モデルを用いた有限要素解析と解析に対応したモデル実験を通して、地盤の変形から破壌までを連続的に扱える地下空間解析・設計システムを開発することを目的として行った。具体的には、フーチング基礎や杭基礎等の種々の構造物荷重が作用する地盤の円形トンネル掘削シミュレイション解析を行うとともに、アルミ棒積層体やアルミナポールを用いた2元および3次元モデル実験を実施した。そして、トンネル掘削時に地盤の変形・応力・破壊におよぼす既設構造物ならびに施T過程の影響を解析・実験の両面から検討した。その結果、構造物かトンネル近辺にある浅層トンネル掘削時には最大沈下はトンネル直上ではなく、既設構造物基礎でおこり、トンネル土圧も構造物基礎側が大きくなる偏った上圧分布になることなどを明らかにした。また、土圧や地表面沈下は完成断面が同じでもその施工過程の影響を大きく受けることなども判明した。
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