2005 Fiscal Year Annual Research Report
地震時の非塑性シルト地盤における側方流動量の予測法に関する研究
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05F05360
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
濱田 政則 早稲田大学, 理工学術院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SONG B.-W. 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
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Keywords | 非塑性シルト / 液状化 / 側方流動 |
Research Abstract |
1995年兵庫県南部地震をはじめとする既往地震において,地盤の液状化とこれに伴う側方流動により,地盤・構造物等に多数の被害が発生している.これらの被害事例によれば,地盤の液状化は砂材料のみならず、非塑性シルト地盤においても数多く発生しているとされている。我が国では,1995年兵庫県南部地震が契機に耐震設計法が改訂され,構造物の設計において側方流動を考慮するようになったため,地盤の液状化特性を正確に把握し側方流動量を推定することは,構造物の耐震設計において不可欠な要素となっている.地表上の人工構造物などから基礎地盤に与える初期せん断応力の状態は様々であると推測される。すなわち、非塑性シルトの繰返し強度や剛性やこれらに及ぼす初期せん断応力の影響の重要性を挙げられる。 地震による地盤の変形は圧縮力ではなくせん断力によって発生するので、実験で用いた試験機は繰返し三軸試験機ではなく繰返し単純せん断試験機を用いて行う。地震事例を通じて緩くない地盤でも液状化が発生することが見つかれたので、この点も究明しに供試体は中密な状態で作成する。繰返し単純せん断試験結果による中密な非塑性シルトでも余裕間隙比が大きいほど砂のように液状化する可能性が高いことが分かった。ここで、余裕間隙比とは現在の間隙比と最小間隙比の差である。そして、非塑性シルトの繰返し及び繰返し後特性を粘土、砂とまさ土と比較することで、非塑性シルトの液状化強度と繰返し応力による剛性の低下は粘土、砂とまさ土に比べることによりその特徴を把握する。 また、非塑性シルトの初期の剛性は砂質土より大きいにもかかわらず、繰返し応力の増加に伴って剛性の低下が最も著しいことが特異であることを検証する。
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