2006 Fiscal Year Annual Research Report
ライフサイクル解析と費用便益分析に基づくバングラディシュにおけるリサイクル新戦略
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05F05363
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
花木 啓祐 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AFROZ Rafia 東京大学, 大学院工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 支払い意思額 / 費用便益分析 / 廃棄物管理 / バングラディシュ / リサイクル / 埋め立て / ライフサイクルアセスメント |
Research Abstract |
バングラディシュにおけるリサイクルに対してライフサイクルアセスメント(LCA)と費用便益分析(CBA)を行うことを目的として研究を昨年に引き続き行った。 とりわけ今年度は、昨年度に行った予備的な検討を元にして、本格的な現地調査を行った。対象都市はダッカである。一般廃棄物の収集、処理を行っているNPOであるWaste Concernと現地において協力を行い、同組織の助力を得ながら、現地の民家の訪問調査を行った。この訪問調査においては、NPOによる回収のサービスを受けている地域と、受けていない地域の両者を対象にし、妥当な方法によって対象家屋を抽出して2週間程度かけて450名から聞き取り調査を行った。この聞き取り調査の第一の目的は、回収サービスに対する支払い意志額を尋ね、仮想価値法(CVM)によってその価値を評価する点にあった。支払い意志額は13TK(タカ)で、収入の0.12%に過ぎず、予想よりも低かった。また、現在サービスを受けている地域と受けていない地域の差も大きくなかった。なお、この調査では各戸から発生する廃棄物の量の概略を同時に把握し、また廃棄物管理に関する住民の意識をあわせて調査した。廃棄物の分別については、市民の約半数が進んで行う、という意識であった。また、政府が投資すべき問題に関しては、貧困、教育、住宅などが上位を占めた。 一方、ライフサイクルアセスメントを行うために、リサイクルの実態、埋め立て地への距離などを現地で調査した。
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