2005 Fiscal Year Annual Research Report
大型ヘリカル装置における高速放射損失現象の先進的2次元CT
Project/Area Number |
05F05372
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
B・J Peterson 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU Yi 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 外国人特別研究員
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Keywords | プラズマ / 放射損失 / トモグラフィー / 画像解析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、大型ヘリカル装置(LHD)におけるAbsolute X-ray Ultra-Violet photoDiode(AXUVD)アレイを用いた2次元コンピュータトモグラフィー(CT)システムに画期的な改良を施し、LHDプラズマにおいて特徴的な非対称構造を持つ放射崩壊現象、トレーサ内蔵固体ペレットによる磁気島への局所的な不純物供給後に観測される局所的な放射損失及びMHD揺動に伴う放射損失をより詳細に研究することである。それぞれ、ヘリカルプラズマにおける密度限界、粒子・不純物閉じ込めに対する磁気島の影響、MHD揺動による磁場閉じ込め性能の劣化特性といったLHDにおいて現在最も重要な研究課題に密接に関連している。 平成17年度では、AXUVDアレイによる2次元CTシステムの改良に関して、特にCT法自身についての改良を進めた。設備備品として購入したワークステーションの性能を充分に活用することで、現在、高速な最大エントロピー法、Tikhonov-Phillips正則化法や最小Fisher正則化法などの新しいアルゴリズムが適用できる環境が整備されつつある。整備途中ではあるが、新しいアルゴリズムをこれまでの結果に適用した結果、従来のアルゴリズムを適用した場合よりもCTによる2次元画像への再構成時に発生する偽信号が少なくなるなど、格段に精度が向上したCT像が得られた。これにより、新しいアルゴリズムの有効性をいち早く確認することができた。引き続き整備を行い、更なる精度向上を目指す。またこの他に、AXUVDの感度の経年変化を簡便に調べるためのその場較正法の検討やCT精度向上に本質的に貢献する3番目のAXUVDアレイの設計、製作に取りかかった。
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