2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナトリウム硫黄電池を用いた家庭用太陽光発電システムの設計に関する研究
Project/Area Number |
05F05375
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
乾 義尚 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YUSUF ISMAIL 豊橋技術科学大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 太陽光発電 / 自立型システム / インドネシア / ナトリウム硫黄電池 / 気象データ / 日射量 / 電力需要データ |
Research Abstract |
太陽光発電の最大の欠点は,発電量が日射量に左右され,時々刻々の発電量がその時点での電力需要と一致しないことである.日本では,商用電力系統への連系により発電量の過不足分の十分な補償が可能であるが,研究員の出身国であるインドネシア等の発展途上国や離島のように商用電力系統からの十分な補償が期待できない国や地域では,バッテリーを併置した自立型の家庭用太陽光発電システムが必要となる.本研究では,バッテリーとして,一般に用いられている鉛蓄電池ではなく,環境に与える負荷の小さいナトリウム硫黄電池を採用し,システムの運転制御法として研究員が博士論文の研究で開発した高度な制御法であるVCL-daily制御法を用いる,自立型の家庭用太陽光発電システムを提案し,発展途上国や離島のニーズにマッチしたシステムを構築する.具体的には,日本ではなく,研究員の出身国であるインドネシアの島嶼部を想定し,ナトリウム硫黄電池を用いた自立型の家庭用太陽光発電システムとその制御系の設計および設計されたシステムの性能の数値シミュレーションと模擬実験による検証を行うことにする.そのためには,システムの設計に必要となる基礎データも,日本のものではなく,インドネシアのものが必要となる.上記のことを考慮して,本年度は,次年度以降のシステムの設計および検討に必要となる基礎データとして,インターネット等を利用して,インドネシア国内の代表的な地点における,気象データ(天候,気温,日射量,等)および平均的な家庭での電力需要状況の日変化および年変化を収集する予定であったが,それらの測定例は存在しなかった.そこで,解析に必要なデータはインドネシアで実際に測定することより収集することにし,本年度は,測定装置の手配およびインドネシアに実際に設置する前に必要となる装置の組み上げ,調整および試運転を日本国内で行った.
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