2005 Fiscal Year Annual Research Report
雨天時都市流出水中の生物利用性重金属と水生生物への毒性評価
Project/Area Number |
05F05379
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古米 弘明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AUNG Nyein Nyein 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 重金属類 / 生物利用性 / bioavailability / 生態毒性 / DGT / 下水処理 |
Research Abstract |
重金属類の総濃度だけでなく、bioavailabilityを考慮することは、人間だけでなく生態系に対する毒性の観点からも重要であると考えられる。そこで、本研究では、都市の点源・非点源からのbioavailable(生物摂取可能)な重金属に注目した。本年度の研究期間(6ヶ月間)において、以下の二点を実施した。 (1)本研究では、生物摂取可能な重金属の評価において、DGT (diffusion gradient in thin-films)法を使用した。DGT Research社からDGTを購入し、性能試験を行った。試験方法はメーカー推奨の手順に準じた。この実験から、ppbレベルの重金属濃度変化にも応答し、操作上も特に困難がないことが分かったが、同時にクロムの評価については再検討を要することも判明した。 (2)実環境へのDGTの適用に着手し、都市下水処理施設において調査を行った。3月前半に都市下水処理施設内の5地点(流入水、初沈越流水、二次処理水、砂ろ過処理水、高度膜処理水を導入した親水公園内水路)にDGTを24時間または48時間浸漬した。DGTのゲル層は異なる二種類を用い、それぞれ3個ずつを一地点に使用した。また、その他の水質分析のために各地点で同時に経時的な採水も行い、水温についてはロガーを用いて連続データを得た。現在、DGTに捕捉された重金属類と、水試料の分析を進めているところである。
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