2006 Fiscal Year Annual Research Report
分子回路工学を目指したπ共役系高分子ワイヤのナノギャップ電極接続技術の開発
Project/Area Number |
05F05382
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
彌田 智一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Jingze 東京工業大学, 資源化学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノギャップ電極 / 電気化学 / 光化学 / マイクロギャップ電極 / フォトリソグラフィー / ブロック共重合体 / テンプレート / 銀ナノ粒子 |
Research Abstract |
本年度は、ナノギャップ電極対の片方の電極から高分子ワイヤを重合成長させることおよび分子ワイヤの成長末端をもう一方の電極表面に信頼性高く接続する技術の開発を目的に、下記の検討項目を実施した。 金電極表面に重合開始剤を化学結合させ、各種分光学手法により結合状態を評価した。さらに、極上に固定化された開始剤から4-クロロピリジンの連鎖的縮合重合反応を行い、カチオン性π共役ポリピリジニウムブラシの作製を行った。ポリピリジニウムの分子量制御には、開始反応、生長反応、停止反応の再検討が必要であるが、現象論的には分子量分布の狭いリビング重合様の挙動が確認された。 受入研究者の開発した両親媒性ブロック共重合体薄膜のミクロ相分離構造をテンプレートとする周期20ナノメートルの銀ナノ粒子アレイの大面積作製に成功した。本法は、六方格子配列した親水性ミクロドメインを反応場とする銀イオンの選択的ドーピングと電子線照射によるポリマー薄膜のエッチングと銀イオンの還元反応を同時進行させる簡便なプロセスである。ブロックコポリマーの体積分率および分子量を変えることにより、銀ナノ粒子間距離を系統的に制御できるため、表面プラズモン特性の検証用材料ならびにナノギャップ電極に配置した場合に単電子トランジスターの高信頼性作製プロセスに展開可能である。上記高分子ワイヤの作製と複合化することにより、分子回路工学の要素技術として、一方の電極から他方の電極へ向かって成長する高分子ワイヤの理想的接点接続法の可能にするものである。
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Research Products
(2 results)