2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05395
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 嘉則 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FISCHER Dirk 東北大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | iodoniun求電子剤 / オルトーアルキニルベンジルアジド / 多置換イソキノリン / 求電子環化反応 |
Research Abstract |
最近当研究室では、オルトーアルキニルアセトアニリドが白金触媒の存在下、窒素炭素結合の分子内カルボアミノ化を経由する、2,3-2置換インドールの合成に成功した。これに対し、Fischerは炭素親和性遷移金属触媒(PtCl_2、AuCl_3など)あるいはiodoniumなど求電子剤の存在下、良い脱離基である窒素分子をもつアジド求核剤を有するオルトーアルキニルベンジルアジドの求電子環化反応により、有用性活性化合物に見られる多置換イソキノリンを合成することに成功した。まず種々の遷移金属触媒あるいは求電子剤を用いて反応条件の最適化を行った結果、iodonium求電子剤(I_2、NIS、Py_2IBF_4)の存在下、1,3,4-3置換イソキノリンが良好な収率で得られることを見出した。またアルキン末端に様々な置換基を導入したり、母核のベンゼン環を含窒素複素芳香環に変えたり、1級アジドを2級アジドにした場合、いずれも良好な収率で対応するイソキノリンを与えることを見出し、多置換イソキノリン合成法としてかなり一般性があることが明らかとなった。今まで良く知られているオルトーアルキニルベンザアルジミンからの1,3-2置換イソキノリン合成法と比べて、本反応の特徴として、2級アジドを用いることにより1,3,4-3置換イソキノリン合成が可能となった。さらに、得られた4位にヨウ素置換基を有するイソキノリンは容易に複雑な複素環化合物への変換が可能であることから、開発した本反応を用いることにより生物活性を有するNorchelerythrine alkaloidの全合成に達成した。
|
Research Products
(1 results)