2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規超伝導体および紫外線LEDホスト層としてのh-BNへのキャリアードーピング
Project/Area Number |
05F05412
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山中 昭司 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHUGE Fei 広島大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 窒化ホウ素 / キャリヤー / ドーピング / 超伝導 |
Research Abstract |
昨年度の大きな成果として,炭化ホウ素(B_4C)を出発原料として,高温での直接窒化を行い,B_4CNの合成に成功している。これは,B-C-N三元系でこれまで得られた最もBN/C比の高い化合物である。この化合物について,さらに次の研究を展開し,研究をまとめた。 1.B_4Cの高温直接窒化の機構を明らかにした。 窒化の温度と反応時間を変化させ,窒化量を重量変化から求めた。反応量の時間依存性は,各測定温度で,拡散律速の速度式によくフィットし,反応が拡散過程であることを示すとともに,拡散の活性化エネルギーが正確に求められた。 2.B_4CN_4の2000℃以上での高温安定性を検討。 窒素雰囲気中での高温分解について調べた。2100℃以上ではB_4CN_4は再び,原料のB_4Cに分解することが分かった。閉じた系では,2300℃の高温でも,分解は抑えられ,結晶性の高いB_4CN_4が得られた。 3.B_4C窒化におけるSiドープの影響を調べた。 B_4Cに固溶できるSiはきわめて少量であり,B_4Cの反応性を変えることはできなかった。 4.B_4CN_4の構造 X線回折測定とESCA測定により,h-BNに類似の構造であり,面内にCsp^2炭素鎖が延びて割りこんだ構造であると推定される。これは究極の炭素ナノワイヤーである可能性があり,物性的に興味が持たれる。
|
Research Products
(1 results)