2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05413
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松本 泰道 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
UNAL UGUR 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノシート / ナノ電池 / インターカレート / レドックス反応 / 層状酸化物 / LDH |
Research Abstract |
層状酸化物から剥離したホストナノシートを出発材料とし、独自に開発した静電自己組織的手法、及びLayer-by-Layer(LBL)法を用いて、ナノシート層間に酸化還元電位が異なる二種類の電気化学活性種を交互にインターカレートした層状酸化物薄膜を作製し、厚さが約100nm以下の世界最小の層状ナノ電池を構築することを目的として研究した。本年度においては、銀半電池に対して、もう一方の異なる電位を持つ電気化学活性種のインターカレート体を作製した。 別の電位を持つ電気化学活性種としては、フェロ・フェリシアン錯イオンを含有するLDH(Layered Double Hydroxide)体の作製に昨年度成功しており、これと銀イオンインターカレート層状酸化物を組み合わせ、そのトータルの電気化学評価を行った。その結果、約0.5V程度の単電池を作ることに成功した。また、高温・高圧の条件のもとで行うオートクレーブ手法を用いてホスト層にNiイオンを含有する新しいLDH体のナノシートの合成に成功した。さらにこのホスト層に存在するNiの2価と3価のイオンのレドックス反応を見出した。この場合には、銀のレドックス反応に対して約0.5Vの単電池を得ることができることを見出した。このようにして、見出された電気化学活性種と前記した銀の半電池とをLBL的手法で組み合わせ、その層間にイオン伝導体となる粘土層状酸化物をサンドイッチ状に挟むことでナノ電池を作製した。現在では、このようにして作製したナノ電池の電池特性をAFMの端子で測定中である。
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Research Products
(1 results)