2006 Fiscal Year Annual Research Report
海藻中のカロテノイドの生理活性と機能性素材への利用
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05F05431
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮下 和夫 北海道大学, 大学院水産科学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NAKKARIKE SACHINDRA 北海道大学, 大学院水産科学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 海藻 / 脂質 / カロテノイド / ポリフェノール / 抗酸化 / 抗腫瘍 / 抗肥満 / 活性酸素 |
Research Abstract |
本研究では、各種海藻に含まれるカロテノイドとポリフェノールについて分析した。その結果、エタノール、アセトン、水-エタノール、水などの食品に適用できる溶剤を用いてカロテノイドとポリフェノール画分を濃縮できることが分かった。また、フォトダイオードアレイ検出器を装備したHPLCによるカロテノイドやポリフェノールの定量法も確立し、各種海藻中に含まれる抗肥満作用や抗腫瘍活性が明らかにされているフコキサンチンなどの海藻脂溶性成分の定量を行った。こうした検討により、各種海藻中のフコキサンチンとポリフェノールの含有量を明らかにした。 一方、海藻カロテノイドと海藻ポリフェノールの機能性については、特に抗酸化作用に着目し、ラジカル消去作用、活性酸素消去作用、脂質に対する抗酸化作用を評価した。その結果、海藻由来のカロテノイド(フコキサンチン)が、陸上植物由来のカロテノイド類より高い作用を示すことを明らかにした。また、海藻ポリフェノールも強い抗酸化作用を有することを見出した。これらの知見に基づき、生体内での海藻脂溶性成分の抗酸化作用について培養細胞を用いて明らかにした。
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