2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05434
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
吉川 雅之 Kyoto Pharmaceutical University, 薬学部, 教授
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Keywords | 生活習慣病 / 糖尿病 / 伝承薬物 / 脂肪細胞 / 甘茶 / hydrangenol / Piper chaba / retrofractamide A |
Research Abstract |
最近,核内受容体のひとつであるペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPARs)が糖や脂質代謝の制御を行っていることが明らかになったことから,新たな抗糖尿病,抗肥満症ターゲットとして注目されており,簡便で効率的なアッセイ法の開発が求められている. これまでに,3T3-Ll細胞の脂肪細胞への分化誘導過程および脂肪蓄積過程において,細胞内TGの蓄積量やadiponectinの産生量を指標とし,大規模なスクリーニング試験を実施し,甘茶の主要なイソクマリン成分hydrangenolなどに活性を見出し,3T3-Ll細胞の脂肪細胞への分化誘導促進,adiponectinの産生やPPAR-γmRNAの発現増加,2型糖尿病モデルKK-A^yマウスでの血糖降下作用などを明らかにしたが,その作用機序はチアゾリジン誘導体とは異なることが推定された.平成19年度はhydrangenolの作用機序の解明を試みた結果,少なくともPPAR-γアゴニスト作用は全く認められないにもかかわらず,類似の作用を示すことが明らかとなった.また,これまでに有望な素材であることが明らかとなったタイ天然薬物Dee Plee(Piper chaba果実)について,甘茶の場合と同様の手法を用い有効成分の探索・解明を行ったところ,retrofractamide Aなどに活性が見出され,活性発現のための必須構造を明らかにした.以上、平成19年度の当初計画をほぼ達成したものと考える.
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Research Products
(5 results)