Research Abstract |
AIDSの原因ウイルスであるHIV,成人T-細胞白血病をおこすHTLV-1,マラリアの原虫Plasmodium,アルツハイマー病を発症させるβアミロイドタンパク生成,これらはいずれもアスパラギン酸プロテアーゼが重要な役割を果たしている.申請者の研究グループでは,これらのプロテアーゼ阻害剤のデザイン・合成に成功している.これらの研究結果をもとに申請者は,酵素のX線結晶構造のコンピュータ支援シミュレーション・ドッキングを行い,高活性化合物を探索した。また,薬剤耐性克服や,細胞膜透過性向上のため,脂溶性の高い低分子化合物の探索も行った。さらに,このドッキング方法を用いて,重症呼吸器疾患を引き起こすSARSコロナウイルス,慢性肝炎の原因菌であるHCVのプロテアーゼの阻害剤の探索も行い,難病克服を目指した。AIDSの原因ウイルスであるHIV,成人T-細胞白血病をおこすHTLV-1,マラリアの原虫Plasmodium,アルツハイマー病を発症させるβアミロイドタンパク生成,これらはいずれもアスパラギン酸プロテアーゼが重要な役割を果たしている.申請者の研究グループでは,これらのプロテアーゼ阻害剤のデザイン・合成に成功している.これらの研究結果をもとに申請者は,酵素のX線結晶構造のコンピュータ支援シミュレーション・ドッキングを行い,高活性化合物を探索した。また,薬剤耐性克服や,細胞膜透過性向上のため,脂溶性の高い低分子化合物の探索も行った。さらに,このドッキング方法を用いて,重症呼吸器疾患を引き起こすSARSコロナウイルス,慢性肝炎の原因菌であるHCVのプロテアーゼの阻害剤の探索も行い,難病克服を目指した。 1.約50のHTLV-1プロテアーゼ阻害剤を合成した。酵素阻害活性を、測定中である。X線結晶構造解析も計画中である。 2.HTLV-1プロテアーゼ阻害剤の構造活性相関データ解析の結果をBioorganic Medicinal Chemistry Lettersに投稿して受理され、印刷中である。 3.アルツハイマー病治療薬をめざしたβセクレターゼ阻害剤において、P1'位の構造活性相関を検討し、C末端にテトラゾール基を有する高活性のKMI-570,KMI-684を得た。また、P4位の構造変換を行い、KMI-574が高い酵素阻害活性と、細胞内での阻害活性を示した。
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