2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05437
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
木曽 良明 Kyoto Pharmaceutical University, 薬学部, 教授
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Keywords | プロテアーゼ / 分子認識 / プロテアーゼ阻害剤 / ドラッグデザイン / 基質遷移状態 / β-セクレターゼ / プラスメプシン / HIVプロテアーゼ |
Research Abstract |
AIDSの原因ウイルスであるHIV,成人T-細胞白血病をおこすHTLV-1,マラリアの原虫Plasmodium,アルツハイマー病を発症させるβアミロイドタンパク生成,これらはいずれもアスパラギン酸プロテアーゼが重要な役割を果たしている.申請者の研究グループでは,これらのプロテアーゼ阻害剤のデザイン・合成に成功している,これらの研究結果をもとに申請者は,酵素のX線結晶構造のコンピュータ支援シミュレーション・ドッキングを行い,高活性化合物を探索した。また,薬剤耐性克服や,細胞膜透過性向上のため,脂溶性の高い低分子化合物の探索も行った。さらに,このドッキング方法を用いて,重症呼吸器疾患を引き起こすSARSコロナウイルス,慢性肝炎の原因菌であるHCVのプロテアーゼの阻害剤の探索も行い,難病克服を目指した。 1.ATL治療薬をめざした、HTLV-1プロテアーゼ研究においては、オクタペプチドKNI-10161の小分子化を進め、ヘキサペプチドKNI-10166が阻害活性を有することを見出した。 2.アロフェニルノルスタチン含有HIVプロテアーゼ阻害剤のP2/P3位にD-システインを導入し、高活性、高選択性を有する阻害剤KNI-1931の合成に成功した。 3.膜透過性改善のため高活性BACE1阻害剤KMI-429のP1'位酸性残基の変換を行った。P1'位に疎水性基を持つKMI-758とP1'位の低分子化を行ったKMI-880が高い活性を持つことを見出した。
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